NO37-乳母車の赤ん坊

私のすぐ近くの近所の公園にいつも乳母車を押して、散歩している若い女性がいます。 いつも幸せそうに笑みを浮かべているんです。

･･･実際、私は其の赤ん坊を見た事ないんですけど、抱っこしたり、子守唄唄ってあげてたりで。

だから、あぁ、幸せそうだなーとか、会うたびに想って見てたんですよね。

そして、ある日の事。
私は、友達と映画を見て帰ってたんです。
時間は夜八時ごろでしょうか。
冬だったので気温も下がり、すぐに暗くなっちゃったんですよ。

そのとき、近道をする為に、其の公園を通ったんです。

そしたら、歌が聞こえるんです。子守唄が。

聞いたことある声だなって想ってたら、其の若い奥さんが、乳母車を押して、いつも通り散歩してるんです。

「こんな時間に変だな」

って思いましたけど、いつも見かける人なんで、何とも想わなかったんです。

そして、すれ違い様、･･･見たんです。其の乳母車の中。

･･･人形でした。
小さい子が持ってるような、人形。
ﾜﾀｼ、つい固まっちゃって、其の人形見つめたまま動けなく成っちゃったんです。

そしたら其の母親、私が見てるの気付いて

「･････可愛いでしょ？この子、○○(名前は伏せさせていただきます)って言うのよ。可愛いでしょ？可愛いでしょ？私の子、可愛いでしょ？」

って、繰り返すんですよ！！汗))

それで気がついたら私は全速力で逃げてたみたいで、気がついたら家でした。

数日後、友達に其の話しをしたら、何でも、その人は愛する人の子供が出来たそうなのですが、 その人の夫が浮気をしてたらしく、ショックのあまりｶﾗﾀﾞに(ショックによる？)負担がかかり、流産しちゃったそうです。

そして、大事な人も大事な子供も失ってしまった以来、ああいう状態だそうです････。

此れは、友達のお母さんからも実際に聞いたので、どうやら実話です。

今も、その人は、近所の其の公園に散歩をしています。･･･恐い話というか悲しい話です･･･。