NO4-長い夜

去年の夏の夜の事でした。 私はグッスリと布団で眠っていたのですが、 首元でガサゴソする感じを受け軽く目を醒ましました。 眠かったので目を閉じたまま何だろう?? と手で触ったのです。

すると...手には長い硬そうな体と何本もの足が...

眠いながらもそれがムカデである事が確認できました。

と、思った瞬間、ムカデは素早く耳の方へ動いたのです。

ギョエ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ

と思った私はすかさず手で払いのけたのですが、 返ってそれがいけなかったようでムカデは耳の中へ逃げ込んだのです。

ギャ〜〜〜〜〜ッッ!!!!

そこから長い夜は始まりました...

布団から飛び起きて母を起こしましたが、 私が寝る前に怖いTVを見たので怖がって起こしたのだろうと 思われ、なかなか相手にしてもらえず、 一人で大騒ぎしていたらやっと起きてくれました。

「た、たすけてぇ〜〜〜・・・。耳が耳が・・」

パニックになってうまく説明できないのです。
周りから見たらすご〜〜く変な人に見えたでしょう。
真夜中に頭を傾けたり、落ち着き無く家の中をグルグル動き回ったり。

私の耳の奥深く... 細かく説明すると鼓膜の奥深くまでそれは入ってしまい、
それこそ、みっしりと納まっていたのです。 時折それは、居心地がわるいのか外に出たいのか、鼓膜の傍で ガサゴソと動くのです。何とも忘れられない感覚です。

とにかくそれを出さなくては!と

母に耳の中を見てもらいましたが、 奥に入りすぎて見えないのです。

出す方法として、

その壱・・ライトを当てて出す。
その弐・・耳掻きでかき出す。
その参・・掃除機で吸う。

と二人で考えました。くだらん。と思うかもしれません。
でも本人達は必死で考えた結果なのです。
考えても結局噛まれるのが怖くて「その壱」しか実行出来ず。

しどろもどろの説明で電話をかけ、病院へ。
病院では連絡していた為、すぐに耳鼻科外来へ通され、
「すぐに終わりますからねー」と先生。
突然キシロカインスプレーをプシューーーーーッ!
激痛がはしり直後に「ハイ採れました。」と先生。
激痛を我慢しながら見るとそれは3cm位ありました。

会計を済ませてからも激痛は続き、
涙がチョチョギ出るって感じに痛いのです。
薬のせいか、ムカデが噛んだ傷口にしみているとの事で、 我慢して帰宅。

結局痛くて朝まで眠れずでした。

それで済めば良かったのですが...
アノ耳の感覚が忘れられず、アレがまたいつ何時襲ってくるかと思うと夜が怖くて眠れないのです。

1週間は眠れない日々が続きました。
もちろん、即行、撃退薬を買いに走り家中に散布したのでありました。

皆さん、ムカデには注意しましょう。
ちなみに、ゴキブリやカナブン、蛾、ノミ等も耳に入るそうです。
イヤな人は寝る時には耳栓をしましょうね(笑)

投稿者 虫嫌いさん 性別: 女 年齢:? 人種: 耳星人

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