(名前:みいさん/ 性別: 女/ 年齢:秘密/ 人種:ノラネコ)
私が、あんな企業売上向上のためのイベントに参加するとお思いですか?
きゃーきゃー。馬鹿のひとつ覚えみたいに、騒いで、やってられません。
みんなイベントに参加することだけに心奪われているんです。
こんなときこそ、自分というものを持って……
で、チョコをあげないの? あげるの?
……。
あ、あげます……。
リオンちゃん、真っ赤になっちゃって、可愛い!
ねぇねぇ、どんなチョコをあげるの?
えーと、えーと。みんなには内緒にしてますが、特別に教えてさしあげますね。
これです!
1/1スケールどろにゃんチョコ!
どろちゃん1/1スケール等身大のチョコです!
これこそ、私のどろちゃんへの『愛』なのです!
……本人と同じサイズ。
凄いのつくちゃったんだね……。
もう細部までこだわりました。
ほんどだ。
……毛並みから、おヒゲから、肉球まで、なにからなにまでそっくり。驚きの出来だわ。
どうやってつくったの?
どろちゃんが夜道を歩いているとき、後からそっと近づいて、首に手刀をあびせます。
それで、どろちゃんが気絶している間に、型取りしました。
どろちゃんは気絶して、あっということ間のことですから、バレてません。
どろちゃんへの『愛』のためなら妥協はできませんものね〜。
本人からの型取り……
愛って……怖いわ……
もう、このチョコを受け取ったときのどろちゃんの顔が楽しみですわ〜。
早く、バレンタインディーがこないかな〜。
あのさー。ドロを捜しているんだけど、どこにいるか知らないか?
なっ!
……凄いチョコあるね。
スカーレット!
あなたには負けませんよ〜〜ぉ(いきなり嫉妬モード)
なんで、私は敵視されているのだろう……。
皆さま。ドロ君、知りません? 捜しております。
おお!
なんて、美味しそうなチョコがあるのですか?
駄目よ! これはどろちゃんにあげるものなんですから!
あげませんわよぉ!
そうですか。
それにしても凄い出来ですね。ここまでの見事なものは初めてみます。
本人からの型取りしたそうよ。
本人から……はっ!?(なにかに気づく)
美紀様、どうしました?
……あ!(なにかに気づく)
なに? どうしたの?
←ココ に青い毛がはみ出した足が見える。
アレ……型取りした、どろちゃんが中に入ったままだ……。
あのー、リオン君。
そのチョコなんですが、ドロ君が中に入ったままのようで……
こらぁぁぁ!!
近づくなぁぁぁ!
これはどろちゃんへの愛! 何人、何匹とも近づかせない!
あ、いた。
殴られた……。
……リオン、話をきけ。
実は、その中にドロが……
うらーぁ!!
私の愛の結晶に、気安く触るな!
恋敵めぇぇぇ!
……殴られました……。
もう、殺気だって駄目のようね。
どうにか、どろちゃんを救出してあげないと……
果たして、中のどろちゃんは救えるのだろうか?
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